奥田 達治 作品展


ごあいさつ

今回、展覧する作品は1996年11月に大阪府立現代美術センター(大阪、中之島)での個展出品作品です。

手法はキャンバスに油彩、小品(20号前後)が主です。


「江南の庭」前言

上海、蘇州、南京、杭州一帯を「江南」と呼ぶ。

中でも蘇州は中国を代表する私家庭園が集まる。

大小の庭が十数ヶ所に宝石を散りばめた様に点在している。

主な庭は「拙政園」、「留園」、「綱師園」、「滄浪亭」、「獅子林」などである。

ここに庭にちなんだ詩をあげておきます。

 初春遊滄浪亭

夜雨連明春水生

嬌雲濃暖弄微晴

簾虚日薄花竹静

時有乳鳩相対鳴

北宗 蘇舜欽

※滄浪亭−蘇舜欽の別荘。蘇州市街の南。

    作品名 概説
1 秋遊湖 西湖の風景。断橋が中央に見える。(個人蔵)
2 西湖波遊 蘇堤を散歩しながらのながめ。波の一つ一つが美しい。
3 拙政園 敷地の奥まったところにある「別有洞天」と名づけられた庭。
4 留園 白壁に陽があたり池に映える。主館の中庭と大湖石。
5 留園 池をとり囲むように建物が並ぶ。
6 留園 5と同じ構図だが、左にアングルを振っている。
7 留園 右手の建物は池をながめる為につくられた広い窓がある。(パネル)
8 綱師園 蘇州市街の東南に位置する。(パネル、油彩)
9 拙政園 荷風柳水亭をながめる。(パネル、油彩)
10 高山流水・冬 黄山。始信峰付近の雪景色。
11 高山流水・秋 黄山。光明頂を登山道より仰ぐ。
12 高山流水・夏 泰山。中天門へ向かう途中の渓谷。
13 長江大銀河 夜フェリーで渡ると長江の天空に星がいっぱい見えた。
14 滄浪亭 竹がいたる所に植えられている庭の夕暮れ。
15 樹花水亭 か山(築山)から回廊をながめる。

(か山の「か」は葭から草かんむりを取り去った文字)

16 滄浪亭 奥まったところにある静かな庭。
17 揚州柳風 大明寺前に広がる池と柳の木々。
18 五亭橋 黄緑の瓦が美しい橋。
19 沈園 紹興市内にある。詩人陸遊の悲恋の地。静かな庭。
20 沈園 小さな古井東屋が池に面してたっている。
21 蘇州煙雨 小さな路地を歩くとアーチ型の門に出会った。